一般社団法人日本産業カウンセラー協会 神奈川支部 講演会・研修会の開催や相談室でのカウンセリングをおこなっております。

Google

WWW を検索
kanagawa-c.jp を検索
 
一般社団法人
日本産業カウンセラー協会
神奈川支部
〒231-0062
横浜市中区桜木町3丁目8
横浜塩業ビル 6F
TEL.045-264-9521
FAX.045-264-9013

────────────────
講演会・研修会の開催や相談室でのカ
ウンセリングをおこなっております。
────────────────
qrcode.png
http://kanagawa-c.jp/
モバイル版はこちら!!
バーコードリーダーで読み取り
モバイルサイトにアクセス!

518402
 
   
第2期 オープンセミナー「今ここの未来」活動のご報告
 
会員部 茅根 明弘
 

第1弾 リワーク~心のリハビリテーション~(2017年11月4日SAT)

第1弾 リワーク~心のリハビリテーション~(2017年11月4日SAT)
 
「リワーク(rework)」とは、ある程度まで回復した休職中のメンタル不調者を対象に、復職に向けたウォーミングアップを行ういわば“心のリハビリテーション”のことをいいます。職場へ戻る前に、数か月間専門の公的機関や医療機関などに通い、さまざまな復職支援プログラムを通じて再発リスクを軽減し、スムーズな職場復帰を実現するのが狙いです。
 
heart今回は、秦野病院精神科デイケアの元室長(現医療相談室室長)で精神保健福祉士の二宮雅之さんと、臨床心理士の栗林ちとせさんにお越しいただきました。本番が始まると、二宮さんは大好きなサッカーチーム湘南ベルマーレのネクタイを締めて登壇されました。そして冒頭、厚生労働省のデータ「精神疾患を有する外来患者の推移」を示しながら、気分障害やストレス関連障害の患者数が増えていること、さらに同省がまとめた「精神疾患の社会的コストの推計」において、経済的な損失は約3兆円にのぼることなどを背景に、8年ほど前からリワークプログラムを始めた経緯をお話しされました。
 
heart秦野病院の復職支援プログラムには、「日常生活支援」、「ライフスキル」、「プレ・ワーク」、「リワーク」の4つがあります。それぞれ対象者が異なってはいるものの、その人の状況に応じてカリキュラムを柔軟に組み合わせることができるそうです。そして、実際に現場で使用している自己理解を深めるためのツールを、グループワーク形式で行いましたが、みなさん和気あいあいと取り組んでいました。自分で自分をどう思っているか(セルフイメージ)と、他人が自分のことをどう思っているのか(他者イメージ)。通常この2つのイメージにはギャップがあるものです。「おどおどしている」姿が、周りの人からは「落ち着きがある」と思われているかもしれません。いわゆる“本当の自分”とは、これらを足したもの、あるいは足して2で割ったものだとしたら、過剰な自己卑下も自己愛も不要になり、肩の荷が下りて気が楽になりそうですね。
 
「セルフケア」の大切さを強調されたのも、今回のセミナーの特色だと言えます。二宮さんは「セルフケアにおいて、最初に大切なことは、自分の心が調子の良い状態から、調子のよくない状態になったこと(なりそうなこと)に自分で気づけること」と語ります。好調な時と不調な時。その違いはどこにあるのか。それぞれを数値化して自分をモニターし、「今は、あまり良い状態とはいえないな」そう感じたら無理をせず、温泉、森林浴、アロマ、ジョギングなど、自分に合ったストレス解消法を試すのがお奨めです。「セルフケア」はストレス対策の基本であり、上司であろうと部下であろうと、よく整えられた自分があってこそ、周りに対する気遣いもできれば、将来について明るい展望を描くことも出来る、そのようなメッセージを私は受け取りました。
heart
 
二宮さんオリジナルの「KYゲーム」もユニークでした。「職場の苦手な同僚がやたらと話しかけてきて困る」といった“お題”に対し、いつもの応答と本当はこう言いたいという2通りの表現を書いて、それぞれの実現度や有効度、すっきり度を目盛にプロットし、本音と建前がどれほど乖離しているのかを見積もります。その距離感に応じて適切な伝え方を模索するというワークはとても実践的で、個人でもグループでも使える上に、かなりしみじみ感のあるものでした。
 
最後に、復職に失敗する人(再発してまた戻ってくる人)と成功する人の違いは何かという話題になりました。復職したものの、ほどなくしてまたリワーク施設のお世話になるような人には、過去の自分や今の自分、他者の意見やアドバイスなどを、“受け入れられない”という共通要素があるそうです。そのような人には、「自分を客観視することや、自分自身のみならず他人を含めた環境と折り合いをつけることが必要ですね」とお話しされていました。一方、自分の振り返りができる、周りの評価を受け入れて折り合いをつけられる、プログラムなども“自分事”として取り組むことができる人は、骨折をすると却って骨の強度が増すようにストレス耐性が向上して、スムーズに復職されるそうです。全国に数百人のお弟子さんを持つというある三味線の名人が、「早く上達するのは、どのような人でしょうか」と尋ねられた時、直ちに「素直な人です」と答えたエピソードを思い出して、たいへん興味深く伺いました。

<アンケートより>
・リワークの目的・支援内容についてよく分かりました。セルフケアについて自分自身やっていこうと思います。
・グループワークしてみて、他の人の考え方に良いものを見たりできて、まさに自分への気づきの機会となりました。
・理論だけではなく、リアルな治療の場の講義が面白かった。
・実際のプログラムを体験できてよかった。自分自身を深めるきっかけになりました。
   
「自分自身の考え方、得意なこと、自分自身の特徴」について見つめる場
秦野病院デイケア(http://www.hatanohp.or.jp/about/redional_service/daycare/)
 

第2弾 人間力を高めるコーチング(2017年12月24日SUN)

第2弾 人間力を高めるコーチング(2017年12月24日SUN)
 
アメリカ合衆国の大統領は、公務の時によく赤いネクタイを締めていますね。それは“パワータイ”とも言われ、活力や情熱、勇気などの印象を与えます。本番直前に資料の最終確認を提案するくらい情熱的なプロコーチの伊藤さんも、赤いネクタイと赤いベストをしっかり身にまとっていました。赤がお好きなのだそうです。
 
heart伊藤さんの隣にいらっしゃるのは奥様。プロの音楽家です。チェコ語で“虹”を意味する『ドゥハ』という名の木管五重奏団で、ご自身の背丈ほどもあるファゴットという楽器を演奏されています。途中からペアワークのサポートに入っていただきましたが、にこにこと笑顔の絶えない方でした。
 
「人生の中で、欲しいものや達成したい目標は何ですか?」そう訊かれたら、あなたはどのように答えますか?そりゃあ、金だよ。健康な体に戻りたい。海が見える一軒家が欲しい。素敵なパートナーと結ばれたい。○○大学合格!などなど、人によってさまざまな回答がありそうですね。しかし伊藤さんは、「私たちが欲しいと思っているのは、そうしたものではありません」と不思議なことを言います。「私たちが本当に欲しいのは、“感情”なのです」
 
例えば、宝くじに当たって数億円の金を手にしたとしましょう。その瞬間に味わう感情には、(欲しいものが何でも買える)“喜び”や“満足感”、(好きなことをして遊んで暮らせる)“解放感”、(これで一生食べていける)という“安心感”に包まれる人もいるでしょう。あるいは反対に、(泥棒に入られたらどうしよう)などとかえって“不安”に感じ、(みんなオレの金を狙っていやがる)と“猜疑心”に捉われるかも知れません。しかし、これは後から出てくる感情であって、当選の瞬間はおそらく“有頂天”ではないでしょうか。
 
いずれにせよ、すべての夢や目標には、それを達成したときに味わうであろうポジティブな感情が付随しています。この感情のことを一次目標といい、これこそが本当に得たいものであると伊藤さんは力説しています。そしてこの感情を、私たちは自家発電できるそうです。キーワードは、「トライアド」。次の3つの使い方を日常生活の中で工夫してゆけば、望ましい人生を送ることができます。
①フィジオロジー(身体の使い方。表情や声、ボディーランゲージ、呼吸など)
②フォーカス(意識の使い方。思い出すのは楽しいこと?嫌なこと?どちらに焦点を当てていますか)
③ランゲージ(言葉の使い方)。
それぞれの割合は、順番に55%、30%、15%。①がもっとも大切で、このことをコーチングの世界では「フィジオロジーファースト」(身体の使い方が最優先)と呼ぶそうです。
 
トライアドの説明を伺いながら、筆者は「身口意の業(しんくいのごう)」という仏教教理を思い出しました。身はフィジオロジー、口はランゲージ、意はフォーカスです。この三つの組み合わせによって“業(カルマ)”の性質が決まり、それは蓄積されて来世の宿命となる。…「人生の質は、日常感じている感情の質です」と、伊藤さんは語気を強めました。私たち一人ひとりが、味わいたい6つの感情(シックスヒューマンニーズ:安定、変化、愛と連帯、重要感、成長、貢献)を得るために、この人生のすべての時間が与えられているのかも知れません。
 
フォーカスを変えるのに有効なのが、「質問」。多様な質問を繰り出してクライエントの視点を変え、気づきを引き出すのがコーチングの醍醐味の一つです。今回は、受講者の皆さんにそのエッセンスを体験していただこうと、あらかじめ質問が書いてあるシートを用意し、それをもとにペアワークを実施しました。私たち産業カウンセラーは、養成講座を通して傾聴技法をしっかり学んでおり、“聴く力”は人並み以上に優れていると自負しています。一方で、指導者からは「興味本位の質問はしないように」などと教わってきたため、人によってはそれが足枷となり、質問してはいけないのだと思い込んでいる節もあるようです。しかし“質問力” は、カウンセリングにおいても非常に有効な対人支援スキル。ここぞ、という時に適切な質問をして、クライエントが洞察を深めるきっかけ作りに貢献したいものです。
質問には、他者からされるものと、自分が自分に向けてするものと2種類あります。後者を「プライマリークエスチョン」と言いますが、広義には質問だけでなくひとり言や頭の中のつぶやきなども含まれます。私たちは、毎日そのような意識的または無意識的な“口癖”を、どのくらいツイートしていると思いますか。なんとその数、3万回。諸説あるので、中には5万回と言う人もいます(一体どうやって数えたのでしょうね)。
 
不用意に繰り返された口癖は、「ビリーフ」(思い込み、信念)や「アイデンティティ」(自分とはどのような人間であるか)を形作り、やがてその人の運命を大きく左右します。逆に言えば、自分の人生を優れたものに変革できる強力な武器を、私たちはすでに持っているのです。姿勢を整え呼吸を深くしながら、質問によって気持ちを明るくし、ポジティブな言葉を照明弾のように打ち上げて自分の前途を照らすこと。伊藤さんは、歌手の松田聖子さんのエピソードを紹介してくれました。駆け出しの頃、彼女は毎日鏡に映った自分に対して、力強く宣言していたそうです。「私はトップアイドルだ!」
 
今こそ、ご自分にはっきりと質問しましょう。「人生の中で、欲しいものや達成したい目標は何だろうか?」

<アンケートより>
・とても勉強になりました。自分もコーチングしていただいて、目標のためにどうするか考えてみたいと思います。
 何時間も学ばれたことを、教えていただいてありがとうございました。
・ちょうど、来年実現したいことがあるので、とてもやる気になりました。ありがとうございました!
・コーチングが、とてもパワフルなものだと知ることが出来ました。
 
新しい人生への準備はいいですか?
『伊藤宏治』(https://www.facebook.com/procoachito)
『アンソニー・ロビンス』(https://www.youtube.com/watch?v=o6S9uIqfFHc)