近年、働く環境は大きく変わってきています。昔は対面での会議が当たり前でしたが、現在はzoomなどのオンライン会議が主流になっており、コロナの影響で会社に出社せずに長期間在宅勤務している人も珍しくはありません。
そのような状況下でも仕事で抱える悩みは多く、その大部分は職場での人間関係になっています。
また、人間関係だけではなく仕事の成果が周りに比べて少なかったり、自分のミスで仕事の評価が下がってしまったりして自己嫌悪になっている人も多くいます。
リモートワークが一般化した現代では同僚や職場の理解者と会う機会も減り、ますます自己肯定感が下がっていく人もいるでしょう。
そのようなストレス等のメンタルヘルス対策を職場で行うのが産業カウンセラーの役割です。
このサイトでは産業カウンセラーについての説明と資格取得までの流れ、そして日本産業カウンセラー協会の活動内容などにいて紹介していきます。
産業カウンセラーはどんな仕事なのか?
産業カウンセラーは職場でカウンセリングするカウンセラーのことで、心理学的手法を用いて、働く人たちが抱える問題を、自らの力で解決できるように援助することを主たる業務としています。
産業カウンセラーは、心理学的手法を用いて働く人たちが抱える問題を自らの力で解決できるよう援助する心理職資格である。
(引用元:Wikipedia)
働く人たちや組織が抱える問題を自ら解決できるよう、心理的な手法を用いて支援するカウンセラーです。
(引用元:産業カウンセラー養成講座|日本産業カウンセラー協会)
その活動は多岐にわたり、産業、労働現場に通じたプロフェッショナルな支援者として、国や自治体、企業等から専門的な役割を期待されています。ハラスメント、メンタル不調、人間関係や職場環境に関する問題の解決が喫緊の課題となっている今、その活動がますます求められています。
上記画像は日本産業カウンセラー協会の産業カウンセラー養成講座から抜粋したものです。
これを見るとわかりやすいのですが、産業カウンセラーはパワハラなどの職場相談、企業のプロジェクトを円滑に推進するための相談、労働者のストレス相談など様々なカウンセリングを行なっています。
そして相談者が自らの力で問題を解決できるように導くのが産業カウンセラーの役割なのです。
産業カウンセラー資格は国家資格?難易度はどれぐらいなのか?
産業カウンセラーは心理学的手法を用いる心理職資格ですが、資格取得を目指している人にとってはどれぐらいの難易度なのか気になるところです。
ちなみに、心理職唯一の国家資格である「公認心理師」に比べると難易度はかなり低めになっています。
成年に達していれば学歴不問で参加できる「産業カウンセラー養成講座」を受講すれば、四年制大学(心理学又は心理学隣接諸科等の学部)を卒業していなくても最短では約半年間で受験資格が得られ、かつ全受験者の60%以上が合格するため、「心理相談員」資格や「認定心理士」資格などのような基礎的・入門的資格として、あるいは時間的制約のある在職の一般的労働者の取得が多いという特徴がある
(引用元:Wikipedia)
上記Wikipediaの引用を見ればわかるように、産業カウンセラーの資格は「産業カウンセラー養成講座」を受講すれば最短半年で60%以上が合格するため、資格の取得は難しくありません。
産業カウンセラーの資格は国家資格なのか?
産業カウンセラーの資格は国家資格ではなく、民間資格になっています。
1992年から2001年までは旧労働省が認定する技能審査であったため、その間は国家資格になっていましたが、2001年をもって技能審査から外されたため、現在は民間資格となっています。
民間資格とは、「国家や公的機関ではなく、民間の事業者が認定する資格のこと」 です。国の法律に基づいて定められる国家資格とは異なり、民間の団体や企業が、それぞれ独自の審査基準を設けているものになります。
(引用元:民間資格とは?その特徴と選び方を詳しく解説!)
産業カウンセラー養成講座について説明
一般社団法人日本産業カウンセラー協会の産業カウンセラー養成講座は、カウンセリングの基礎である「傾聴」の態度・技法と、支援活動に必要な知識を学べる講座です。
(引用元:https://www.counselor.or.jp/portals/0/e-learning/)
カウンセリング教育60年の実績を持つ独自プログラムにより、理論だけでなく、「現場で活かす」チカラを身につけることができます。
産業カウンセラー養成講座は上記の通り、まずは傾聴力の取得を目指しています。
傾聴力(けいちょうりょく)とは相手の話に耳を傾け、熱心に聞くスキルの事で、マッチングアプリなど男女間の会話でも注目されています。
メンタルヘルス対策のアドバイザーになるには、まず傾聴力をつけ、相手が話しやすい環境を作るのがとても重要になります。
また、カウンセリングスキルだけではなく、コミュニケーション能力を磨くカリキュラムが多数用意されており、仲間とのディスカッションを通じて「ファシリテーション力」を身につけることを目標としています。
産業カウンセラー6ヶ月コースの内容
6ヶ月コース内容 | |
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講座期間 | ①春講座:4月20日~10月25日 (2023年1月17日~申込み受付開始予定) ②秋講座:11月1日~翌4月30日 (2023年8月18日~申込み受付開始予定) |
講座実施日 | 土曜のみ、日曜のみ、平日のみ。 (通学回数:15~16回) ※教室により実施日等が異なります。 |
面接の体験学習 | 通学コース:指定の教室に通学し、対面形式で実施。講座時間は1日6~7時間程度。 オンラインコース:自宅等からZoomを利用し参加。講座時間は1日3~7時間程度。一部通学あり。 フルオンラインコース:自宅等からZoomを利用し参加。講座時間は1日3~7時間程度。 |
講座内容と学習のスタイル | 体験型のカウンセリング演習とe-Learningを使った理論学習 充実の189時間。 1.面接の体験学習(カウンセリング演習)104時間、通学 2.1に関する課題学習6題 28時間相当、ホームワーク 3.Web配信講義視聴 44時間相当、e-Learning 4.理解度確認テスト 13時間相当、e-Learning |
テキスト | 産業カウンセラー養成講座テキスト『産業カウンセリング』Ⅰ・Ⅱ(一般社団法人日本産業カウンセラー協会編) ※紙媒体で印刷されたテキストのご利用が困難な方にはテキストデイジー(DAISY3)版を用意しています。 事前にお申込み先支部にご相談ください。 |
受講料 | 297,000円(教材費を含む、税込) |
産業カウンセラー試験受験可能時期 | 年2回:1月、6・7月 ※受験申込み、受験料は別途。 ※試験はすべて日本国内の試験会場で行ないます(オンラインでの実施はありません) |
お問合せ先 | 受講を希望する当協会支部 |
詳しくは、産業カウンセラー養成講座公式サイトを参照してください。